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パーシャルレップ法のメリット・デメリットとは?【いろんな場面で活用できる万能トレーニング!】

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トレーニング初心者
「苦手種目を克服したい。」
「簡単にセットに組み込めるトレーニング方法ない?」

 

そんなときはパーシャルレップ法を取り入れることをおすすめします。

パーシャルレップ法はトレーニングのあらゆる場面で応用できる万能テクニックです。

たいち
たいち
知っておくだけでトレーニングの質が変わります!

この記事ではできるだけシンプルにわかりやすく解説していきます。

パーシャルレップ法 理解編

理解

パーシャルレップ法は簡単に言うと「可動域を制限して行うトレーニング」です。

このテクニックを知っておくと、こんな場面で役に立ちます。

  • 高重量で停滞期を打破したいとき
  • 高レップで追い込みたいとき
  • 苦手種目を克服したいとき
  • 怪我をしているとき

めちゃくちゃ便利だと思いませんか?
このテクニックを知っておくだけでトレーニングの幅がかなり広がります。

パーシャルレップ法を理解するにあたって、知っておかなければならないことがあります。

それは「スティッキングポイント」です。
スティッキングポイントは、1番重量がかかるポイントのことです。

例えば、あなたがベンチプレスをしている時、こんなことありませんか?

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  1. 下から上げるとき「フンヌッ!」と力をいれる
  2. 肘が伸び切りそうなときは「スッ...」とあがる

この「フンヌッ!」のポイントこそがスティッキングポイントです。

フンヌッ!」と「スッ...」を使い分ける方法がパーシャルレップ法です。

たいち
たいち
きつくなってくると無意識にスティッキングポイントを避けてる人も多いはず。

メリット

このパーシャルレップ法は様々なシーンで活用できる万能トレーニングです。
セットへの取り入れ方によって下記のようなメリットがあります。

  • 高重量で停滞期を打破できる
  • 高レップで追い込める
  • 苦手種目を克服できる
  • 怪我をしているときでもトレーニングできる

それぞれ説明していきます。

高重量で停滞期を打破できる

スティッキングポイントの範囲外ではMAX以上の重量でトレーニングをすることができます。(つまり「スッ...」の可動域です。)

そのため、この方法でトレーニングをすると「筋力アップ」が期待できます。

ベンチプレスの場合は、下記のようなイメージですね。

  1. トップポジションまで持ってくる
  2. 肘を少しだけ曲げる
  3. 肘をトップポジションに伸ばす

こういう感じでトレーニングしている人みたことありませんか?それこそがパーシャルレップ法だったんです!

苦手種目を克服できる

スティッキングポイントの周辺を鍛えることによって、1番力が入りづらいポイントを克服することができます。(つまり「フンヌッ!」の可動域です。)

例えばベンチプレスが苦手な場合は、トップポジションとボトムボジションのちょうど中間あたりに可動域を絞ってトレーニングを行います。

たいち
たいち
俗にいうスパンスパンあげるイメージです。

「苦手だ~」と思っていても、力の入りづらいポイントを中心的に鍛えれば、苦手を克服することができますよね!

高レップで追い込める

パーシャルレップ法を活用すれば、通常セットの後にプラスアルファで追い込みをかけることができます。

通常のトレーニングを行った後にスティッキングポイントの範囲外で負荷を逃がさないように限界までトレーニングを行います。(「スッ...」の可動域ですね!)

サイドレイズの場合だと以下のようなイメージです。

  1. 10レップをフルレンジで行う
  2. できる範囲の可動域で限界まで追い込む

この方法はめちゃくちゃパンプするので、その日のトレーニングの最後に盛り込むことをおすすめします。

怪我をしているときにもトレーニングできる

対象箇所が痛くない範囲で重量を扱うことで、怪我をしていない箇所の筋肉に刺激を入れることができます。

怪我による患部の炎症が治まったら、狭い可動域でトレーニングしましょう。リハビリテーションと同じ考え方です。

周辺筋肉を鍛えることによって、復帰した時にもパフォーマンスの戻りが早くなります。

デメリット

デメリットは大きく2つあります。

  • 筋力アップ・筋肥大の効果が低い
  • サボるコツを覚えてしまう

それぞれ説明していきますね。

筋力アップ・筋肥大の効果が低い

通常の広い可動域で行うトレーニングと比較すると効果が落ちます。これはパーシャルレップ法を「単独」でセットを組んだ場合です。

プリーチャーカールをフルレンジのみで行った場合とパーシャルレップのみで行った場合の研究があります。

フルレンジで行った場合
・筋量:+9%
・筋力:+25%

パーシャルレップで行った場合
・筋量:+7%
・筋力:+16%

参考:Pinto RS, et al(2012) Effect of range of motion on muscle strength and thickness

だいぶ違いますよね。ここはしっかり理解していただきたいです。

そのため、何かのトレーニングと組み合わせて効果を発揮するトレーニング法となります

サボるコツを覚えてしまう

パーシャルレップ法は通常の可動域が広いトレーニングと比べて、負荷が低く楽なトレーニングです。

トレーニングがつらくなってきた時、本当は広いレンジでトレーニングができるのに、狭い可動域でトレーニングを行ってしまうと、トレーニングの効果が低くなってしまいます。

これでは本末転倒ですよね。

人間はどうしても楽な方に逃げてしまいがちです。
中途半端なトレーニングは質が落ちるので、「ここぞ!」というポイントでパーシャルレップ法を使いましょう。

パーシャルレップ法 実践編

ここからはパーシャルレップ法をトレーニングに取り入れる実践編となります。
各部位のスティッキングポイント・トレーニング時のポイントを説明いたします。

プレス種目(胸・肩)

胸や肩を鍛えるプレス系の種目は動きの中間地点がスティッキングポイントになります。

  • ベンチプレス
  • ダンベルプレス
  • ショルダープレス
  • オーバーヘッドプレス
  • バックプレス
  • ディップス

肘を伸ばしきった位置は三頭筋が負荷がかかり、
胸まで落としきった位置は主に胸・肩に負荷がかかります。

難易度としては伸ばして行うほうが簡単なので、高重量を扱いたい場合は肘を「伸ばす・ちょっと曲げる」を繰り返して負荷をかける方法がおすすめです。

胸まで落として行う位置のほうが難易度は高いですが、大胸筋がストレッチされた状態で負荷をかけられるので、筋肥大の効果が大きいです。

負荷が高いトレーニングなのでセーフティーバーをセットすることを忘れずに!

プル種目(背中)

背中を鍛えるプル系の種目は動きの最後(腕を引ききった位置)がスティッキングポイントになります。

  • デッドリフト
  • ラットプルダウン
  • ベントオーバーロウ
  • ワンハンドロウ
  • シーテッドロウ
  • チンニング
  • アップライトロウ

最後の追い込みとして、パーシャルレップ法を取り入れる場合は「引けるとこまで引く」を限界レップまでやるようなトレーニングになります。

レイズ種目(肩)

肩を鍛えるレイズ系の種目は動きの最後がスティッキングポイントになります。

  • サイドレイズ
  • リアレイズ
  • フロントレイズ

特に肩の筋肉は他の筋肉と形状が違って追い込むのが難しい筋肉とされています。そのため、通常レップに加えてパーシャルレップ法で限界まで追い込むのがおすすめです。

カール種目(腕)

二頭筋を鍛えるカール種目は動きの中間(ちょうど肘が90度の位置)がスティッキングポイントになります。

  • アームカール
  • ダンベルカール
  • ハンマーカール
  • プリーチャーカール

カール種目は高重量で扱うのが難しいので、これも最後の追い込みとしてパンプアップさせるシーンが多いです。

その場合は、肘を伸ばした状態から30度程度曲げるような可動域で拳上すると効果的です。

パーシャルレップ法のポイント

パーシャルレップ法のおさらいです。

  • 可動域に制限をかけて行うトレーニング法
  • 効果的に取り入れなければ、効果が大幅に下がる

パーシャルレップ法単体では全体の運動量が小さくなり、筋肥大・筋力アップといった効果が下がってしまいます。

そのため、通常のトレーニングの色付けとして行うのが基本的な考え方です。

ストレートセット法コンパウンドセット法の最終セットで「どうしてもあがらないっ!」といった場合に組み込んでみることをおすすめします。

それではいいワークアウトライフを!

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