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アルコールが筋肉に良くない理由を、科学的根拠で説明【それでも、飲みたい人必見】

sports_protein_manお酒好きトレーニー
「筋トレしています。もっと筋肉を大きくしたいけど、お酒を飲みたいです。アルコールは筋肉に、どのような影響がありますか?詳しく教えてほしいです。ついでに、筋肉に負担をかけないような飲み方があれば、教えてほしいです。」

このような疑問に、科学的根拠である「論文」使いながら、説明します。

アルコールが筋肉に良くない理由を、科学的根拠で説明

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アルコール好きな、トレーニー必見です。

筋肥大効果が、減少

筋肉の合成には、肝臓の機能が使用されます。しかし飲酒をすると、アルコールの分解処理に肝臓のリソースが使われてしまいます。

筋肉の合成より、アルコールの分解が優先されてしまうのです。

また、オーストラリアカトリック大学では、下記のような論文が発表されています。

筋肥大の効果が、37%減少。

アルコールを飲む人は、飲まない人より、37%も血液中のタンパク質合成成分が減少していることが判明したのです。

研究はオーストラリアの方を対象としているので、日本人と体質が違う部分もあるかもしれません。

ただし、トレーニングの効果が減少することは確かです。アルコールには、必死で頑張ったトレーニングの効果をぼやけさせてしまうのです。

筋肉を、分解する

飲酒すると、「コルチゾール」というホルモンが、分泌されます。
このホルモンこそがトレーニングの大敵、筋肉分解ホルモンなんです。

コルチゾールは、古くなったタンパク質を分解してしまいます。もちろん分泌量が増えれば、増えた分だけ筋肉が分解されてしまいます。

飲酒した次の日に、筋肉痛になることってありませんか?

これは、筋肉が分解されたことによる炎症反応なんです。

残念ながら、超回復はしません・・・。

また、コルチゾールは脂肪を蓄積する役割もあるため、ボディメイクを行っているトレーニーであれば、特に気を付けて付き合っていく必要があるホルモンです。

コルチーゾルは、生命活動に必須のホルモンです。炎症を抑制したり、血糖値を一定に保つ役割があります。完全に「悪者」というわけではないので、いじめないで上げてください。

筋力が、ダウン

最大限の筋力を発揮するためには、筋肉内に十分な「水分」と「電解質」が必要です。

飲酒をすると「利尿作用」により、「水分」と「電解質」が尿として排出されてしまいます。そのため、最大限の筋力を発揮できません。

「飲酒した次の日なら、栄養を取っているし大丈夫でしょ!」と思われるかもしれません。ダメなんです。

ニュージーランドのマッセー大学のバーンズ教授は論文で下記のように述べています。

飲酒後は、最大60時間、筋力が低下

これは、「アルコールによる筋肉分解作用」と「アルコールの効果」が並行して影響しているのではないかと考えられています。

論文では、アルコールの量が多ければ多いほど、パフォーマンスの低下が見られていました。最大で22%のパフォーマンスダウンとなってしまいます。

筋肥大効果も、筋力もダウンしてしまうアルコール、恐ろしいです。

筋肉に影響させずに、アルコールを飲みたい

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飲みたいあなたに、2つのルールを提案します。

飲酒する日を、決めておく

まず、飲酒日当日はトレーニングをしない。

これは筋トレの効果を最大化にするためです。トレーニングをしてから、24時間は筋合成が効率的に行わます。

夜に飲むなら、前日の夜にはトレーニングを完了させる必要アリです。

次に、飲酒翌日です。

飲酒翌日は、高重量のトレーニングは行いません。
「低重量」もしくは「有酸素」を推奨します。

飲酒した翌日は、最大筋力が一時的に低下しているからです。そのため、高重量を扱おうとすると無理なフォームになったり、怪我へとつながったりする可能性があります。

そのため、「低重量」で筋肉を追い込むようなトレーニングのほうが適しています。

もしくは「有酸素」です。

夜遅くまで飲酒していると、どうしても自律神経が乱れます。乱れてしまった自律神経には有酸素運動が適しています。少し長めの散歩や軽めのランニングをして、自律神経を整え、翌日からのトレーニングに備えます。

あらかじめに飲む日を決めておけば、トレーニングの日程も調整できますね。

飲酒中も、栄養補給

飲酒中に「たんぱく質」を摂取することで、筋肉の分解を抑制させることができます。

これは、オーストラリアカトリック大学のウィリアム教授が発表した論文で、述べられています。彼が行った研究は下記のように行われました。

  • 対象:運動習慣がある男性8名
  • 方法:運動後に摂取する成分によってグループ分け
  • グループA:たんぱく質のみ摂取
  • グループB:アルコールとたんぱく質を摂取
  • グループC:アルコールと炭水化物を摂取

実験の結果は、「たんぱく質のみ」「アルコールとたんぱく質」「アルコールと炭水化物」の順番で筋肉が分解されました。

そのため、飲酒中はたんぱく質を積極的に摂取しましょう。

「ほっけの塩焼き」とか「あたりめ」とか「砂肝」なんかが、おすすめ。

ただし、食べ過ぎはNG。アルコールもたんぱく質も肝臓で分解されるので、負荷がかかってしまいます。

飲酒中に、たんぱく質が補給ができれば筋肉への負荷は少しでも減らせそうです。

個人的には、飲酒後にBCAAやEAAといったアミノ酸サプリを摂取するのが、吸収スピードが速くて効果的だと考えています。

どこまでやるかは、目的次第

ここまで偉そうに書きましたが、「お酒はダメ!悪!」と言いたいわけではありません。あくまで、「お酒」も「筋トレ」も効率よく、楽しみたい人たちに向けて、書きました。

お酒を飲む頻度や量は、「筋トレの目的」や「重要度」で決まると思ってます。

  • ボディビル優勝したい人 → 月に1回飲む
  • ほどよい体になりたい人 → 週に1回飲む
  • ストレス解消をしたい人 → 週に3回飲む

このくらいのイメージです。

僕は「フィジークで入賞することが目的」なので、「ここぞ!」というタイミングでしか飲まないようにしています。

その人に合ったベストな「筋トレ」「飲み方」が出来れば、最高ですよね!

お酒とうまく付き合ってカッコイイ人生にしましょう!
それでは良いワークアウトライフを!

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