筋トレ初心者
「10回3セットでトレーニングしてるけど、根拠あるの?」
「やればやるほど筋肉着くんじゃないの?」
本記事は論文やエビデンスに基づいて、なぜ10回3セットで行う必要があるのかをできるだけシンプルにわかりやすく解説いたします。
10回3セットは筋肥大の最短ルート
10回3セットはマッチョ最短ルートです。
多くの論文で証明されていますし、たくさんのボティビルダーが実践しています。
しかし、それには以下の2つの前提条件があります。
- 10回ギリギリ上げられる重量を設定する
- 週に3回トレーニングを行う
それぞれ詳細を確認してみましょう。
10回ギリギリ上げられる重量を設定する
これによって「筋肥大」を効率的に行うことが可能です。
モントリオール大学のCarl Juneau博士は下記のように述べています。[*1]
潰れる前の5レップが筋肥大に有効なレップである。
つまり10レップだと、後半の5レップが筋肥大に効果があるということになります。
「それなら高重量で5レップやった方がいいんじゃ・・・。」と思われるかもしれませんが、高重量のトレーニングは骨や関節への負担が大きく、怪我の原因になる可能性が高いため、初心者にはおすすめできません。
そのため「10回ギリギリの重量」というのをベースにメニューを組んでみるのがよいと思います。
週に3回トレーニングを行う
10回3セットのトレーニングを週に3回行うと、週に9セットになりますよね。このセット数が「筋肥大」に最も効果があります。
アマゾニア大学のBarbalho博士は下記のような研究を行いました。[*2]
筋力と筋肥大に効果のあるセット数を見つける実験
- 対 象 :トレーニング経験のある40人の女性
- 期 間 :24週間
- 方 法 :セット数ごとにグループを分けてトレーニングを実施
- グループ1:1週間に5セット
- グループ2:1週間に10セット
- グループ3:1週間に15セット
- グループ4:1週間に20セット
実験結果
- 5セットと10セットのグループが筋力と筋肉サイズが最も増加した
- 最も効果がなかったのは20セットを行ったグループだった
筋トレはやればやるほどいいというわけではなく、適切な量でやることによって筋肥大の効果が最大になるのです。
確かにボディビルやフィジーカーは週あたりのこなしているセット数が多いです。それは上級者にあるにつれて適正なセット数が増えるからです。
週に3回トレーニングをする人は1日3セット行えば適正な量になりますね。逆に週に2回しかトレーニングできない人は1日5セット程度の行うことが推奨されます。
初心者が押さえておくべきポイントは2つ
筋トレの効果を最大にするために、以下の2点は知っておくといいです。
- 筋肥大の効果は重量×回数×セット数
- BIG3を鍛えれば、効果が爆速であらわれる
筋肥大の効果は重量×回数×セット数
この算出結果を「トレーニングボリューム」と呼びます。[*3]
トレーニングボリューム=重量×回数×セット数
Schoenfeld博士は「トレーニングボリューム」こそが筋肥大につながる鍵だということを述べています。
筋肥大を行うためには適切なセット数の中で、重量×回数を稼ぐことが重要です。
BIG3を鍛えれば、効果が爆速であらわれる
コンパウンド種目であるBIG3は高重量が扱えるトレーニングであるため、トレーニングボリュームの重量を効率的に稼ぐことが可能です。
「BIG3だけやっとけば大丈夫」というのを聞いたことがあるかもしれませんが、実は効率的に鍛えられる根拠があったんですね。
ダンベルフライやプッシュダウンといったアイソレート種目でもトレーニングボリュームを増やすことができますが、コンパウンド種目より重量が落ちるため、効率が落ちます。
初心者や時間がない人にとってBIG3のようなコンパウンド種目は爆速で鍛えられるので、とてもおすすめです。
10回3セットの効果を最大化したいなら
下記の3点を意識してみましょう。
- ギリギリレップほど価値のあるレップ
- トレーニングボリュームを管理すべし
- BIG3こそ効率抜群のトレーニング
何も知らずにただただ筋トレしている人より筋肥大のスピードが全然違うと思います。筋トレは情報戦です。正しい知識で効果的に鍛えてライバルに差をつけちゃいましょう。
それではよいワークアウトライフを!
参考文献
[*1]Effective Reps: Are All Reps Created Equal For Muscle Hypertrophy?
[*2]Evidence for an Upper Threshold for Resistance Training Volume in Trained Women
[*3]Evidence-Based Guidelines for Resistance Training Volume to Maximize Muscle Hypertrophy